フィールドワーク鎌倉

Field Work of Kamakura

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更新2008.4.13

《北鎌倉から葛原が岡にかけての身近な植物》

 北鎌倉付近は地質的には凝灰岩質砂岩層で硬い岩盤になっており、その上に関東ローム層が数メートル堆積している。そのために水はけはあまりよくない。日当たりも一般的に悪いので農作には適していない。しかし冬は比較的温暖であり、夏は涼しく湿潤であるためにシダ植物やコケ類が多く見られる。また、温暖で日陰を好む、イワタバコやアオキは多く分布しており北鎌倉を代表する植物と言える。特に東慶寺の岸壁に不透水層(水をあまり通さない地層)の上部にある透水層にそって線上に分布して群落をなすようすは素晴らしい。 また、林の下草として冬でも美しい緑の葉をつけるアオキも美しい。夏にはあまり目立たないが、冬場落葉した林のなかで、「あおあお」と茂る姿はすがすがしい。冬から春にかけて、赤く楕円形をしたかわいらしい実をつける。クリスマスや正月にかざると新鮮な印象をうける。

 浄智寺の竹林のわきに神奈川県の花ヤマユリがすまして咲いていた。ヤマユリは本来日当たりの良い斜面を好む植物である。健康的な「スポーツマン」の感じがあるが、ここのヤマユリは日当たりが悪いので、ホルモンの関係で背が高くなり、「ちょっと不健康なのっぽさん」の感じ。 ハンゲショウは白い花のように見えるが、花は緑色に柱状に伸びてあまり目立たない。代わりに葉の花に近い部分が白い花弁のように変化している。この白い葉の部分は葉緑体がないので白く見えるが、紫外線を反射するので昆虫たちの目でみると花のようにはっきりと目だって見える。実験はしていないが、ブラックライトをあてると、青白く光ると思われる。

  

《北鎌倉周辺で観察した植物》           《東慶寺のアジサイ》

【東慶寺周辺地図・マピオン】

《鎌倉駅周辺の身近な植物》

 鎌倉駅周辺の地質は硬い凝灰岩質砂岩層の岩盤の上に滑川の洪積による、砂礫層でできている。比較的水はけは良く、平地部分は日当たりも良い。しかし平地の周りは急斜面の岸壁になっており、その部分は湧き水もあり、水はけは悪い。しかし、北鎌倉にくらべ急傾斜の岸壁部分も南側に開けた部分は日当たりも良く植物の生育も良い。

 鎌倉駅から若宮大路を渡ったところに、大朽寺がある。ビルの間を抜けるとあまり広くないが、境内にはフヨウやホオズキが見られる。フヨウは比較的乾燥した日当たりの良い場所を好む。さらに路地をぬけると大覚寺にでる。山門にはユーモラスな阿吽像がある。広い境内には水の鉢にハスの花が涼しげに咲いている。近くの滑川は下水の普及もあり、水質が改善されたくさんの魚や生物が住んでいる。橋の上から川岸を見るとゴイサギが小魚をねらっている姿が見える。

 さらに材木座方面に歩いていくと、日蓮ゆかりの寺が多くある。その中のひとつ「ぼたもち寺」として知られる、常栄字によって見る。狭い境内であるが、原色にペイントされた門や堂が新鮮に見える。西日のあたる境内には、クルマユリが咲きアゲハチョウが蜜を吸っていた。谷戸沿いに歩いていくと五所神社がある。神社の裏は岸壁になっており、湿潤でコケ類やシダ植物が多く見られる。境内を見ていると神主さんらしき人が、説明をしてくれた。境内の片隅には小さなかわいい天を仰ぐ地蔵さんが置かれていたが、良く見ると後ろ手をしばられている。話によると隠れキリシタンの像で、最近発見されたものらしい。けなげなその姿に胸をうたれる。

 ここから少し海岸に向けて歩くと、八雲神社がある。ここから岸壁を登るとハイキングコースに出る。海に近いので温暖なので、常陽樹の茂るジャングルを行くようなハイキングができる。足元にはシャガがあり、初夏には涼しげな白い花が咲く。このコースは腹きりやぐらまで続く。腹きりやぐらは昼間でも樹木やシダが鬱蒼としげり、おどろおどろしい。足元には東勝寺の柱のあとが残る。ここで北条氏一族数百人が自決したそうだ。近くの滑川の川岸から、いまでも合戦の人骨が発見されるという。鎌倉の歴史も悲しい話が多い。

 明るい海岸沿いの材木座には光明寺の大きな山門が見える。本堂と庫裏の間には池があり夏はハスで有名である。ハスは温暖な泥地を好む。花は涼しげであるが、意外に日当たりを好む。泥地に育つので酸素は葉の表面から取り入れ、葉から地下茎に管を通って運ばれる。この管がレンコンの穴になる。レンコンは地下茎であるが常に酸素を求めているので、体内でも酸素をとる還元作用が強く、酸化防止作用が注目されている。仏教では大切な花であるが、オリエントの砂漠にあるペルセポリスでもハスはロータスマークとして神聖視されている。今は砂漠のペルセポリスもかつては水利技術が発達して、ハスの花が咲いていたのかもしれない。

 光明寺から200mも歩くと材木座の海水浴場が見える。湘南の海は明るく輝き、甲羅干しをする若者多い。砂浜を良く見ると、陶磁器のかけらがある。不法投棄によるごみもあるが、鎌倉時代には日宋貿易の船着場がここにあり難破船に積まれた当時の貴重な陶磁器のかけらが拾える。材木座は当時の栄華と現代の平和な姿が交錯する、明るい場所だ。

   

《鎌倉駅周辺で観察した植物》            《光明寺での茶会》

【光明寺周辺地図・マピオン】

 

《長谷寺から極楽寺にかけて身近な植物》

 長谷のあたりは鎌倉の平野部滑川の西の端にある。由比ガ浜のすぐ北にあり、海が迫っているので何度も震災と津波で被害を受けている。鎌倉の象徴である大仏は過去何度も震災と津波を受けている。かつては大仏殿がありその体も美しく輝いていたが、津波で大仏殿が流され、その首までが落ちてしまったそうだ。長谷寺は西の一番端の崖の中腹にあるが、さすがにこのあたりまでは津波はこなかったようで、その体は輝いている。このあたりの地質はここから稲村ガ崎にかけて、あまり硬くない泥岩層とその上に積もる関東ローム層でできている。崖は他の地域に比べくずれやすい。ここには一年中花が植えられており観光客の目を楽しませる。中腹から頂にはアジサイがうえられて、梅雨時には湘南の海との対比が美しい。また、ホタルブクロも咲いていた。西洋ではベルフラワーと呼ばれるが、紫色の釣鐘形が美しい。ゲンジボタルの飛ぶころに咲くので、ホタルをこの中で光らせたい。わたしも長谷寺によく通うが、1年を通して花が絶えない「花の寺」である。

 長谷寺から海岸沿いに歩くと、極楽寺の切りとおしがある。切り通しの上り坂の手前に力餅屋がある。一服するのによい。坂を上りアスファルトの道から分かれ、昔の道を登ると成就院がある。アジサイの寺として有名であるが、今年はアジサイの枝の選定に失敗してほとんどアジサイは咲かなかった。咲けば由比ガ浜海岸から吹く涼風をうけながら、アジサイを楽しめる。成就院の坂を下ると江ノ電と極楽寺が見えてくる。極楽寺は鎌倉時代には大きな寺で境内も一帯に広がっていた。少し日当たりが悪い沢沿いにシャガの花が咲いていた。駅前の沢を覗くと明治時代ころに作られたと思われる水利施設かあった。かつては上水に利用されたものであろう。

   

《長谷寺周辺で観察された植物》            《長谷寺のフジ》

【長谷寺周辺地図・マピオン】

《極楽寺から七里ガ浜の身近な植物の観察》

 極楽寺から稲村ガ崎に向けて江ノ電沿いに歩いていくと潮風が吹いてくる。このあたりの地質は長谷と同じように比較的やわらかい泥岩層の上に関東ローム層がおおっているが、砂も表土を覆っているために海浜性の植物が多く観察される。このあたりの気温は夏涼しく冬暖かい。しかし表土を砂が覆っているので水が土壌に多く含まれないために、多肉の葉を持つ植物が多い。樹木も常緑樹が茂る。稲村ガ崎まで出ると初夏トベラの白い花が咲くのが見られる。

 稲村ガ崎の海岸を歩くとすなが黒く見える。持っている磁石を近づけると黒い砂が磁石につく。このあたりは砂鉄を多く含むので、鎌倉時代から利用されている。砂浜に紫色をしたテグサが打ち上げられている。かつてはこのあたりでもテグサをとって、トコロテンの材料にしていた。今では寒天になり遺伝学の研究や細菌学の培地として科学研究にはなくてはならない素材である。

 海岸に沿って歩いていくと音無川がある。気をつけて見ると小魚が産卵のために遡上したり、カニが産卵で上る姿がみえる。この川は本来崖を滝のように音を立てて流れるので音成川が正しいようだ。七里ガ浜近くの海岸の砂浜にはハマヒルガオの群落がある。初夏には一面ピンクの花が咲き誇る。江ノ電の線路の脇を見ると綿毛をつけたチガヤの穂が浜風になびく。夕日を受けると金色に輝く穂だ。これはもちろんチガヤの果実ののぎの綿毛であるが、乾燥した浜風に乗り遠くまで飛んで、条件のよい場所で発芽する。また、春には浜の上のほうに紫色に咲くハマダイコンが風にゆれる。ハマダイコンはダイコンの名のとおり根が長く太いので海浜の乾燥した環境に適している。花の構造もダイコンとほとんど同じだが、花弁の端が少し紫になっている。

 このあたりからは天気がよいと富士山がよく見える。海岸沿いに江ノ電がのんびりと走る姿も素晴らしい。かつて、江ノ電が自動車の通行のじゃまになると廃止されそうになったが、残ってよかった。いまでは湘南にはなくてはならない風景になっている。これからもエコロジカルな乗り物として、活躍してほしい。

   

《七里ガ浜周辺で観察された植物》             《稲村ガ崎を走る江ノ電》

【七里ガ浜周辺地図・マピオン】

  

《長谷寺のハナショウブ》    《長谷寺とアジサイ》    《江ノ島と夕日の富士山》

 

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