高梁市松岳寺の秋

高梁市松岳寺の秋

Autumn of  Shougaku Temple

2004.9.25

 高梁市は備中高松城の城下町として清流高梁川に沿って広がる学園都市です。街は小堀遠州が設計したといわれています。今でも武家屋敷や庭で有名な頼久寺など当時を偲ばせる史跡が多く残っています。また成羽川沿いに上っていくと成羽城で有名な成羽町や雪舟の水墨画の世界を思わせる磐窟渓で有名な川上町などがあります。これらの市町村は10月から市町村合併で高梁市に統合されます。今日は旧川上町(高梁市)にある、松岳寺の秋を紹介します。

《松岳寺山門とヒガンバナ》

 松岳寺は磐窟渓から8kmほど離れた山村の高台にあります。寺の入り口には前住職の俊應氏の筆による、不許葷酒入山門の諌めの言葉があります。その脇にヒガンバナが咲いていました。寺は曹洞宗の禅寺で質素なつくりです。近年このあたりも過疎化のために寺の維持も大変そうですが俊應氏の息子さんが中学校の校長先生を務めながら寺の維持をしています。

《松岳寺の鐘楼》

 寺の塀は低く造ってあるのでどなたでもどうぞといっているようです。入り口には鐘楼があります。門の上に鐘があって突いてみました。初めはタイミングが合わずにうまくできませんでしたが、慣れるといい音に響きます。

 

《境内のタムラソウ》      《朝晩で色が変わるスイフヨウ》

 9月彼岸の頃、境内には夏の花と秋の花が咲いていました。アザミのように見えるタムラソウは棘がなく優しい感じで咲いていました。スイフヨウ(酔芙蓉)は朝のうちは白く見えますが、夕方にはピンクに変化します。花弁に含まれるアントシアニンがPHの変化で変色すると思われますが、不思議ですね。

《ナシの古木の根元に咲くヤブラン》

 

《境内の地蔵様》       《境内に咲くケイトウ》

 境内には地蔵様が並んでいます。赤い前掛けをして本堂のほうを見守っています。地蔵様の横にはナシの古木があります。秋になると小さな実をつけます。その古木の根元にヤブランがひっそりと紫色の花をつけていました。もうすっかり秋の感じですが、日当たりの良いところにはまだケイトウの花が咲いていました。

 

《毬栗が落ちています》    《ザクロの実は大きくなった》

 寺の境内を出て、近くの農道を歩くと秋の実りがたくさんあります。毬栗がそのまま落ちています。今ではクリ拾いをする人もあまりいないようです。ちょっともったいない気もします。一つ拾って玄関に飾ってみました。秋が家の中にも来たような気がします。ザクロも大きく実り重たそうです。少し経つと実が割れてさらに風情を増します。その頃にテーブルに飾るといいですね。

《ノコンギクが可憐に咲いています》

 散歩の道端にはノコンギクの清楚で可憐な白い花が咲いています。決して派手な花ではありませんが、秋を感じさせる花です。この花を見ていると気持ちが落ち着く感じがします。このあたりは中国山地にありますので、冬には気温が−10℃近くまで下がります。これから晩秋にかけて深まる秋をたくさんの植物が飾ってくれます。

《松岳寺本堂・曹洞宗です》

 

《紅葉の始まったカエデ》  《先代和尚さんの墓》

 川上町の松岳寺にはもう秋がやってきました。ここ川上町は10月1日からは高梁市になります。松岳寺は訪れる人も少ない禅寺ですが、ここにはゆっくりと時が流れているようです。歴史の街高梁市には見所がたくさんあります。これからも紹介をしていきたいと思います。

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