三渓園花散歩

横浜三渓園には重要文化財の建築物が10棟・広い園内には四季の花が咲きます

　横浜三渓園は明治時代に生糸貿易で財をなした、原三渓（原富太郎）が造った広さ175000㎡もある庭園です。三渓園内には京都や鎌倉から移築した重要文化財の歴史的建造物ほか、狩野派の襖絵など素晴らしい文化財が点在しています。広い三渓園内には季節ごとの花々が咲き誇っています。今日は国指定の名勝、横浜三渓園花散歩を写真と地図で紹介しましょう。三渓園は日本を代表する銘庭の一つです。

三渓園蓮池に咲くハスの花と三重塔写真（撮影6月下旬）

　横浜三渓園は、横浜の中心部から少し離れています。横浜駅東口から横浜市営バス８系統・148系統で35分ほどの乗車と徒歩になります（三渓園前下車徒歩５分）。またJR根岸駅から58・99・101・126系統で10分ほどの乗車になります（本牧下車徒歩７分）。横浜三渓園の広い園内には、たくさんの花が咲き誇ります。

　横浜三渓園の広い園内には、たくさんの文化財の建築物が点在しています。聴秋閣（重要文化財）は、徳川家光によって建てられた楼閣構造のしゃれた建築物です。初夏に聴秋閣を訪問すると、青モミジに染まって見えました（撮影6月下旬）。

　横浜三渓園天授院（重要文化財）は鎌倉にある建長寺の塔頭の一つとして建てられた、鎌倉禅宗様の建築様式です。三渓園天授院前には、アジサイの花がひっそりと咲いていました（撮影6月下旬）。アジサイ咲く鎌倉を思い出します。

施設名	横浜三渓園（よこはま　さんけいえん）　Yokohama Sankeien Garden
住所	〒231-0824 神奈川県横浜市中区本牧三之谷58　TEL 045-621-0634
営業時	・9:00～17:00（入園は16：30まで）
休園日	・12月29～12月31日
入園料	・大人900円　小中生200円
最寄駅	・根岸駅からバス徒歩で約18分・元町中華街駅からバス徒歩で約23分・桜木町駅からバス徒歩で約33分・横浜駅からバス徒歩で約43分
交通アクセス	・横浜中華街からバス徒歩で約20分・山下公園からバス徒歩で約24分・横浜赤レンガ倉庫からバス徒歩で約32分・横浜駅からバス徒歩で約43分・鎌倉駅から電車バス徒歩で約53分・羽田空港からバス徒歩で約54分・品川駅から電車バス徒歩で約56分・渋谷駅から電車バス徒歩で約66分
見所	臨春閣、旧燈明寺三重塔、天授院、聴秋閣、東慶寺仏殿、旧矢箆原家住宅、旧燈明寺本堂、庭園、ハス、スイレン
周辺	ぷかり桟橋、ワールドポーターズ、臨港パーク、汽車道、フランス山赤レンガパーク、山下公園、横浜中華街、象の鼻パーク、港の見える丘、他
植物花	ハス、ヤマユリ、ハンゲショウ、ウメ、ムクゲ、スイセン、ハギ、ムラサキシキブ、フヨウ、イソギク、アジサイ、ガクアジサイ、キンシバイ、ビョウヤナギ、ススキ、オミナエシ、フジバカマ、モミジ、紅葉、他

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　夏に正門から横浜三渓園内に入ると、大池にはハナショウブが咲いていました。大池の向こうには旧燈明寺三重塔（重要文化財）が見えます。大池の反対側には蓮池があり、たくさんのハスが咲いています。蓮池の向こうには鶴翔閣が見えます。三渓園のハスは6月下旬から8月中旬まで楽しめます。

三渓園大池の畔に咲くハンゲショウと涵花亭写真（撮影6月下旬）

　横浜三渓園のハスの花も素晴らしいですが、睡蓮池に咲く白いスイレンの花も高貴です。その気高い姿に心をうたれます。スイレンの花は、6月下旬から9月まで楽しめます。大池の畔にはハンゲショウが咲いていました（撮影6月下旬）。ハンゲショウの花は地味ですが、葉の部分の葉緑素がなくなり白い花のように見えます。派手ではありませんが、涵花亭と涼しげな景色をつくっています。

　横浜三渓園にある旧東慶寺仏殿（重要文化財）は、鎌倉の東慶寺から移築されたものです。三渓園旧東慶寺仏殿は、鎌倉建築で禅宗様の素晴らしい建物です。三渓園旧東慶寺仏殿には、アジサイの花が似合います（撮影6月下旬）。

　横浜三渓園にある臨春閣（重要文化財）は紀州徳川家、徳川頼信の夏の別荘として建てられたもので、大正時代に横浜に移築されました。襖絵は狩野探幽など、によって描かれた名品です。臨春閣前には、ヤマユリが咲いていました。臨春閣前の庭にはガクアジサイの花が咲き、青モミジ（イロハモミジ）もきれいでした（撮影6月下旬）。12月の紅葉の時期も、楽しみです。

　三渓園内には京都や鎌倉などから移築した重要文化財の歴史的建造物ほか、狩野派の襖絵など素晴らしい文化財が点在しています。また三渓園内には日本庭園や、蓮池なども多数あります。夏に三渓園を訪問すると、ハスの花が出迎えてくれました（撮影6月下旬）。

　横浜三渓園内の旧天端寺寿塔覆堂（重要文化財）は豊臣秀吉が建てた、寿塔を覆うための堂です。旧天端寺寿塔覆堂の彫りの深い、木のレリーフが素晴らしいです。ハスの花を携えた迦陵頻伽が見事です。建築後400年以上経っているにもかかわらず、渋い茶色に変色し、腐らずに原形をとどめているのは驚きです。近くの蓮華院の竹林とアジサイの花がきれいでした（撮影6月下旬）。

横浜三渓園旧矢箆原住宅とアジサイ花写真（撮影6月下旬）

　旧矢箆原住宅（重要文化財）は岐阜県白川郷にあった建築物で、ダム建設に伴って移築されたものです。世界遺産の白川郷・五箇山の合掌造りの建築物が、横浜で見られるのも不思議な縁です。旧矢箆原住宅では、囲炉裏が現在も使われています。建築物を守るために、囲炉裏の煙で燻すそうです。囲炉裏の煙で燻すことによって、建築物の木材を保護するわけです。昔の人の素晴らしい知恵ですね。

　横浜三渓園にある横笛庵は、京都滝口寺を思わせる草庵風の茶亭です。横浜三渓園にある横笛庵には、建礼門院の侍女横笛の像が安置されていたそうですが、戦争時に失われたそうです。

　初夏に横浜三渓園を花散歩していると、横笛庵の前にアジサイの花がきれいに咲いていました。横浜三渓園横笛庵に咲く、ギボウシの花もきれいですね。京都滝口寺の「横笛」の話は、京都早春の花からご覧下さい。

秋に咲くハギの花と旧燈明寺三重塔写真（撮影9月下旬）

　秋風が爽やかに吹くころは、横浜三渓園では秋の花が見ごろとなります。横浜三渓園の広い園内の各地で、秋の花を楽しむことができます。横浜三渓園入り口に近いハス池の畔では、ハギの花が秋風に揺れていました（撮影9月下旬）。

横浜三渓園大池畔に咲くススキの花写真（撮影9月下旬）

横浜三渓園大池畔に咲くヒガンバナ花写真（撮影9月下旬）

　横浜三渓園大池畔に咲くススキの花も、秋を感じさせてくれます（撮影9月下旬）。横浜三渓園大池畔に咲く、ヒガンバナの花やムラサキシキブの実もきれいです（撮影9月下旬）。これから秋が深まると、キクの花や、イロハモミジの紅葉も楽しみです。

　秋の三渓園は、紅葉が素晴らしいです。三渓園内にはイロハモミジが多く、11月中旬から12月中旬まで、見事な紅葉を見ることができます（撮影11月下旬）。近年は温暖化のためか、12月がお勧めです。横浜三渓園では、サクラの葉などは、10月頃から色づきます。紅葉のきれいな時期は、菊花展もあるので、楽しみです。

横浜三渓園から写真撮影場所の桜木町横浜みなと博物館へはバス徒歩で約30分程です

　横浜三渓園はゆっくり回ると良い庭園です。横浜三渓園では、様々な文化財と花を楽しむことができます。横浜三渓園花散歩は、どの季節にも期待を裏切りません。ちょっと横浜三渓園まで、足を伸ばして見てください。横浜散歩もお勧めです。帰りに横浜のバラを楽しんで行くのも良いですね。