圓通寺花散歩

京都洛北にある圓通寺の庭園は見事・圓通寺から眺める比叡山や四季の花、紅葉がきれい

　京都市左京区岩倉にある圓通寺は、後水尾天皇の山荘のあった場所に開山された寺です。名勝に指定されている圓通寺の枯山水庭園も、後水尾天皇の山荘であった頃に造営されたものです。圓通寺の枯山水庭園は、比叡山を借景とした見事な庭園です。また圓通寺境内にはツバキ、サザンカなど四季の花が咲きます。圓通寺を写真、交通アクセス、地図、圓通寺拝観情報、圓通寺周辺に咲く花写真で案内いたします。

　圓通寺枯山水庭園は、国の名勝に指定されている見事な庭園です。圓通寺枯山水庭園から見る比叡山の眺めは、特に素晴らしいです。後水尾天皇はこの素晴らしい比叡山の眺めを見て、この地に山荘（幡枝御殿）を造営しました。この枯山水庭園は幡枝御殿の庭園として造られたものと考えられています。圓通寺枯山水庭園は比叡山を借景とした、見事な庭園です。

　圓通寺は、後水尾天皇縁の寺院です。後水尾天皇の造営した幡枝御殿は近衛家に譲渡され、1678年に幡枝御殿は霊元天皇の乳母であった圓光院殿瑞雲文英尼大師が開基となって、圓通寺となりました。圓通寺の三門には幡枝御殿縁の寺らしく、菊の紋の入った幕が掛けられていました。

施設名	大悲山　圓通寺（えんつうじ）　Kyoto Entsuji Temple
住所	〒606-0015　京都府京都市左京区岩倉幡枝町389　TEL　075-781-1875
開門時間	10：00～16：30（12月～3月は10：00～16：00）＊受付は各30分前まで
拝観料	大人500円、小中生300円
閉門日	12月末特別法要のため2日間閉門
最寄駅	・国際会館駅から圓通寺へバスと徒歩で約16分・国際会館駅前2番乗り場から圓通寺へ徒歩で約26分・叡山鉄道京都精華大前駅から圓通寺へ徒歩で約16分
交通アクセス	・京都駅から圓通寺へ地下鉄、バスで約40分・四条烏丸駅から圓通寺へ地下鉄、バスで約34分・大阪駅から圓通寺へJR、地下鉄、バスで約90分・梅田駅から圓通寺へ阪急、地下鉄、バスで約87分・淀屋橋駅から圓通寺へ京阪、地下鉄、バスで約95分・元町駅から圓通寺へJR、地下鉄、バスで約1時間51分・大津駅から圓通寺へJR、地下鉄、バスで約60分・名古屋駅から圓通寺へJR、地下鉄、バスで約1時間30分・品川駅から圓通寺へJR、地下鉄、バスで約3時間
見所	枯山水庭園（名勝）、比叡山の眺め、高浜虚子句碑、聖観音、紅葉、四季の花
花植物	センリョウ、ツバキ、紅葉、アオキ、イロハモミジ、ツワブキ、ウメ、ニホンスイセン、ロウバイマンリョウ、タマサンゴ、サザンカ、ビワ、チャノキ、落葉、ピラカンサ、ナンテン、四季の花
周辺	建仁寺　白川巽橋　野宮神社　八坂神社　円山公園　京都東山　東福寺　祇園白川　平安神宮廬山寺　蓮華寺　曼殊院　実光院　霊鑑寺　若王子神社　法然院　北野天満宮　智積院　にねん坂

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　京都市左京区岩倉にある圓通寺は、比叡山の眺めの良い高台にあります。圓通寺は交通の便はあまりよくありませんが、比叡山を望む枯山水庭園のある寺として有名で、紅葉の頃には多くの参拝客が訪れます。11月下旬から12月上旬頃に圓通寺を訪問すると、イロハモミジなどの紅葉がきれいです。

　圓通寺は、臨済宗妙心寺派の禅寺です。圓通寺は1678年（延宝6年）に開山しましたが、開山にあたり妙心寺10世の景川宗隆（本如実性禅師）を勧請開山としています。圓通寺の玄関には大きな、禅宗様の花頭窓（火灯窓）があります。圓通寺の玄関の花頭窓からは、鐘楼と梵鐘が見えます。圓通寺花頭窓から見る鐘楼は禅寺らしい風景です。

　圓通寺の枯山水庭園は後水尾天皇の山荘であった幡枝御殿（1649年頃～1657年頃）に、造営されたものです。圓通寺の枯山水庭園は広々としていて、霊山比叡山を借景とした素晴らしい景観を見せてくれます。後水尾天皇は後に（1653年～1655年）王朝文化の頂点とも言われる修学院離宮を造営し、枯山水庭園のある幡枝御殿は、1672年頃に近衛家に譲渡されました。秋には圓通寺枯山水庭園の紅葉と、比叡山の眺めが見事です。

　圓通寺の枯山水庭園には、文化人として知られる後水尾天皇自らが配置したと言われる、40余りの庭石が配されています。圓通寺の枯山水庭園は造営当時から400年近く時間が経つため、その姿も変わっていると思われますが、ゆったりとした雄大な風景を形作っています。

　圓通寺の枯山水庭園には、無駄を省いた美があります。圓通寺の枯山水庭園の大部分は、広々とした緩やかな斜面で苔が生えています。枯山水庭園の隅に、センリョウの赤色の実が稔っていました。圓通寺枯山水に稔るセンリョウの実は、緑色の苔に映えます。

　禅寺である圓通寺では、抹茶を頂くことができます。中国から伝来した禅宗と、茶道とのつながりは深いです。喫茶の習慣は鎌倉時代に、中国から禅宗を伝えた栄西が広めたと言われています。禅寺である圓通寺で、抹茶を一服頂いて行くのも良いですね。圓通寺で頂く一服の抹茶は、心身をリフレッシュさせてくれます。

　圓通寺境内を花散歩していると、高浜虚子の句碑がありました。圓通寺境内にある高浜虚子の句碑には、「柿落葉　踏みしてたづねぬ　円通寺」の句が書かれていました。虚子が圓通寺を訪ねたころは、舗装されていない山奥の道に柿の葉が落ちていたと思われます。この句から高浜虚子が訪問した頃の、晩秋の圓通寺が目に浮かびます。圓通寺の落葉の頃も、きれいです。

　国指定の名勝に指定されている、圓通寺の枯山水庭園からの景観は京都市眺望景観創生条例によって、一応保全されています。しかし圓通寺境内周辺すぐ側まで宅地開発され、都市化が進んでいます。近年観光立国を目指す日本ですが、観光資源保護の点からも環境保全や景観保護が望まれます。圓通寺境内側の竹林とイロハモミジの紅葉が綺麗でした。

　北山に近い圓通寺境内では、四季の花や紅葉が綺麗です。初冬に圓通寺境内を花散歩していると、サザンカやツバキ、ツワブキなどの花がきれいに咲いていました。圓通寺境内に咲く冬の花は、清楚で清々しいです。

　初冬に圓通寺境内を花散歩していると、マンリョウの赤色の実が稔っていました。圓通寺境内に稔るマンリョウの赤色の実は、これから冬の間楽しめそうです。圓通寺境内に稔るマンリョウの赤色の実も、冬の花散歩の楽しみです。

　京都市北部にある、圓通寺周辺の紅葉はきれいです。11月中旬から12月上旬頃、圓通寺周辺の紅葉が見ごろになります。初冬に圓通寺境内を歩いていると、イロハモミジの木が赤色やオレンジ色に染まっていました。また紅葉したイロハモミジの下の五輪塔も風情があります。

　京都市北部にある圓通寺はあまり交通の便が良い場所にはありませんが、接続が良いと東京都心の品川駅から約3時間で着くことができます。上の交通アクセス地図を参考に、圓通寺までの交通アクセスを調べてみてください。各地から圓通寺までの便利な交通アクセス地図です。参考にしてみてください。交通アクセス地図のルート比較ツールを利用すると、さらに便利です。初冬の圓通寺に稔るセンリョウの赤色の実も、綺麗で華やかでした。

　京都市左京区岩倉にある圓通寺は、修学院離宮を造営した後水尾天皇の山荘のあった場所（幡枝御殿）に造られた禅寺です。圓通寺枯山水庭園から眺める、比叡山の姿は見事です。後水尾天皇がこの枯山水庭園から眺めた比叡山と同じ姿を、皆様も見ることができたら良いですね。圓通寺枯山水庭園から眺める四季折々の比叡山の姿を、お楽しみください。

京都市営地下鉄国際会館駅から圓通寺へは京都バスと徒歩で約16分です

京都市営地下鉄国際会館駅から圓通寺への交通アクセス地図は下です（地図は移動拡大縮小情報表示等操作できます）

　圓通寺への最寄駅は、京都市営地下鉄国際会館駅と北山駅です。京都市営地下鉄駅2番乗り場から圓通寺へは、バスと徒歩で約16分程です。京都市営地下鉄北山駅前萩町バス停から圓通寺へは、バスと徒歩で約21分程です。上の交通アクセス地図を参考に、圓通寺を目指してください。

　圓通寺花散歩を、楽しんでもらえたでしょうか？圓通寺の枯山水庭園は見事で、比叡山の眺めも素晴らしいです。また圓通寺に咲く四季の花や紅葉なども楽しみです。よろしかったら京都市内にある閑院宮邸花散歩なども眺めてください。