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沖縄城グスク探訪

Visit to Okinawa Castle

沖縄の城グスクは美しく流れるような曲線が見事・沖縄の城グスクに咲く四季の花もきれい

 沖縄県にある城グスクを、写真と地図、交通アクセスで紹介いたします。私は城が好きです。威厳に満ちたその姿と、洗練された機能としての「美」をもったものが多いからです。また城の石垣一つにも積み上げた技術と力学的なバランスがあります。沖縄読谷にある座喜味城をはじめて見た時には、心に軽い衝撃を受けました。石垣の持つ微妙なカーブと曲線の美しさに感動しました。世界遺産としても注目の「龍宮城」を思わせる、沖縄の城を写真と地図、交通アクセスで案内いたします。

《首里城グスク写真・首里城グスク地図・首里城グスク案内》

守礼門とハイビスカス花画像

守礼門前に咲くハイビスカス写真(撮影1月下旬)

地図首里城地図Map to Shuri Castle

 首里城公園内を花散歩すると、四季の花々を観察することができます。冬に守礼門前を花散歩していると、赤色の美しいハイビスカスの花が出迎えてくれました(撮影1月下旬)。温暖な沖縄首里城公園では冬にもハイビスカスを見ることができます。

首里城久慶門

首里城公園久慶門写真

 沖縄県那覇市首里金城町にある首里城公園は、琉球王朝の首里城跡地にできた国営の公園(国営沖縄記念公園)です上の写真の首里城公園久慶門は、現在首里城公園の出口として使われている門です。かつて首里城公園久慶門は、琉球王朝時代通用門として使われていた門です。久慶門の創建は、1477年〜1526年で尚真王の時代と言われています。久慶門の上部は1983年に補修されていますが、首里城壁の下部は創建当時の琉球石灰岩が残されています。久慶門の下には「龍樋」と呼ばれる湧水があり、ここから「寒水川樋川」と呼ばれる良質の水が流れ出ます。

首里城歓会門ツワブキの花

首里城歓会門前に咲くツワブキの花写真(撮影12月下旬)

 首里城公園の周辺は自由に散策できますが、首里城内部は門限(朝9:00から)があります。首里城公園の入口は歓会門です。首里城歓会門は首里城の正門になります。首里城内部もほとんどの区域が無料で利用できますので、気軽に花散歩してください。首里城歓会門の創建は1477年〜1500年で、門前には2頭のシーサーが置かれています。首里城歓会門の近くにツワブキの花が咲いていました(撮影12月下旬)。

首里城正殿画像

首里城正殿写真

地図首里城地図Okinawa Shuri Castle Map

。残念ながら首里城は太平洋戦争で徹底的に破壊されてし合いましたが、首里城公園を花散歩すると、首里城の琉球石灰岩でできた貴重な城壁や世界遺産である園比屋武御獄石門などを見ることができます。首里城正殿は復元されたものですが、琉球王朝当時の華やかな宮殿を偲ぶことができます。

《首里城公園見学情報・首里城公園交通アクセス・花植物》

施設名 国営首里城公園 Okinawa Shuri-jo Castle Park
住所 〒903−0815 沖縄県那覇市首里金城町1-2 TEL 098-886-2020 
無料区 開門8:30〜18:00
有料区 開門9:00〜17:30
休業日 無し(無料区域)、7月の第1水曜日とその翌日(有料区域)
利用料 400円(正殿は火災の為見学不可)
交通
アクセス
・沖縄モノレール首里駅から1.4km首里城公園へ徒歩約17分
・「首里城前」バス停から300m、徒歩約5分
・「石畳前」バス停下車石畳道経由500m、徒歩約10分
・那覇空港から首里城公園へタクシーで8.4km、約24分
・国際通りオーパ前から首里城公園へタクシーで3.9km、約15分
・世界遺産職名園から徒歩約60分(健脚向け) 
見所 琉球石灰岩でできた城壁、守礼門、園比屋武御嶽石門(世界遺産)、瑞泉門
久慶門、歓会門、木挽門、円覚寺跡、弁財天堂、奉神門、首里森獄、正殿
花植物 ソテツ、ガジュマル、サンダンカ、クワズイモ、オオタニワタリ、ツワブキ、スミレ

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《今帰仁城グスク写真・今帰仁城グスク地図・今帰仁城グスク案内》

今帰仁城画像

今帰仁城グスク主郭の切り立った城壁と東シナ海写真

地図今帰仁城交通アクセス地図Map and Access to Nakijin Castle

 今帰仁城グスクの創建は古く、13世紀頃と言われています。今帰仁城グスクは沖縄本島北部を支配していた、山北王国の怕尼芝王統の居城であったことが中国の歴史書史記や中山世譜に記載されています(今帰仁按司称山北王:中山世譜首巻より)。今帰仁城グスクが栄えた14世紀頃は、この付近は大陸との交易が盛んであったことが発掘品などからも分かっています。志慶真門廓から見る今帰仁城グスク主郭の城壁は見事で、東シナ海の青い海を背景に聳え立っています。

今帰仁城カンヒザクラ画像

今帰仁城グスク大隅に咲く色カンヒザクラの花写真(撮影1月下旬)

 今帰仁城グスク大隅には、広い草原が広がっています。今帰仁城グスク大隅を花散歩していると、色の薄いカンヒザクラの花が咲いていました。カンヒザクラの花は、今帰仁城グスク大隅の美しく波打つ城壁を背景にきれいに咲いていました(撮影1月下旬)。今帰仁城グスク大隅を散策すると、石灰岩地形を観察できます。今帰仁城グスク大隅には今帰仁城の逃げ道、と言われる鍾乳洞もあります。

《中城城グスク写真・中城城グスク地図・中城城グスク案内》

中城城画像

中城跡一の郭から眺める中城湾写真

地図沖縄中城地図Okinawa Nakagusuku Castle Map

 沖縄県北中城村にある中城跡は名築城家護佐丸の築城で、世界遺産にも登録された名城です。中城跡は貿易港として栄えた沖縄本島中部屋宜港から、約2qの丘の上にあります。中城跡は標高約170mの丘陵にあり、城郭の総面積は14473uあります。中城跡は連郭式の山城で、六つの郭(くるわ)と呼ばれる城壁に囲われた部分からなります。中城跡一の郭城壁上から眺める中城湾の眺めは素晴らしいです。

中城裏門アーチ門画像

中城跡裏門のアーチ門とツワブキの花写真(撮影1月下旬)

 世界遺産にも登録された中城城の特徴は、美しい曲線的な城壁とアーチ門です。1854年に琉球王国と琉米修好条約を結んだペリー一行も1853年に中城を訪れ、中城のアーチ門の素晴らしさを紹介しています。1月下旬に中城跡裏門を花散歩していると、アーチ型の美しい門の近くのツワブキの花が見頃でした(撮影1月下旬)。

中城二の郭とアーチ門画像

中城跡二の郭内の美しいアーチ門写真

 中城城跡二の郭から一の郭に向かう石垣には、美しいアーチ(Arch)型の門があります。このアーチ形の門は堅牢で、見た目も素晴らしいものです。中城跡二の郭内の美しいアーチ門は、名築城家護佐丸によって築城された座喜味城と同じ形式のものです。

《勝連城グスク写真・勝連城グスク地図・勝連城グスク案内》

勝連城画像

勝連半島の丘の上にそびえる勝連城壁跡写真

地図勝連城交通アクセス地図Map and Access to Katsuren Castle

 勝連城グスク跡は曲輪(くるわ)と呼ばれる4層構造の城壁に囲われた山城で、四方は石垣で切り立っています。勝連城の設計は素晴らしく、急峻でありながら曲線を用いた美しい城壁が特徴です。現在残る勝連城は、最後の城主となる按司の阿麻和利の居城として知られています。

勝連城から見る沖縄の海画像

勝連城跡一の曲輪から眺める沖縄の青い海写真

 勝連城グスク跡の最高地点は、標高約98mあります。勝連城跡の最高地点は一の曲輪(くるわ)と呼ばれ、四方が切り立った石垣で守られています。勝連城跡の最高地点からは、沖縄の海や中城(なかぐすく)も望めます。

勝連城画像

勝連城跡右旋回の階段に咲くオオバナノセンダングサ花写真(撮影1月下旬)

 沖縄県うるま市にある勝連城グスク跡は、世界遺産にも登録された名城です。勝連城跡は沖縄本島中部勝連半島の根元に位置する丘陵にあり、総面積は11897uあります。勝連城跡は曲輪(くるわ)と呼ばれる4層構造の城壁に囲われた山城で、最も高い城壁(一の曲輪)は標高約98mあります。勝連城跡右旋回の階段に咲く、白色のオオバナノセンダングサの花も綺麗です。

《首里城と識名園を結ぶ石畳道写真・石畳道地図・石畳道案内》

石畳道

首里金城町石畳道の琉球石灰岩でできた石畳と石垣写真

地図首里金城石畳道地図Naha Shuri Ishidatami Walk Map

 沖縄県那覇市首里金城町にある石畳道(いしだたみみち)は、琉球王朝時代の古道です。石畳道は1522年から首里城と当時の琉球王朝の迎賓館であった職名園、当時世界有数の国際貿易港であった那覇港を結ぶ琉球王朝の官道、真珠道(まだまみち)として建設されました。現在でも首里城守礼門から石畳道へ向かう、石畳道の入口には真珠道の表示がされています。首里城から首里金城町にある石畳道の急坂を下ってゆくと、琉球石灰岩でできた保存状態の良い石畳と石垣が見えます。

ヤハズカズラ花

石畳道に咲くヤハズカズラ属の花写真(撮影1月下旬)

 首里金城町にある石畳道を花散歩していると、琉球石灰岩の石垣の間からキツネノゴマ科、ヤハズカズラ属の薄紫色の美しい花(コダチヤハズカズラ)が咲いていました。琉球王朝の古道、石畳道に咲くコダチヤハズカズラの花の色に心が癒されます。

シーサー像

首里金城町石畳道を見守るシーサー像写真

 首里金城町石畳道を花散歩していると、民家の門前にシーサーが置かれていました。シーサーは沖縄県に伝わる、魔よけの獣です。シーサーの像は狛犬(こまいぬ)のように、首里金城町石畳道を見守っていました。可愛らしいシーサー像を、沖縄みやげに買って帰る方も多いようです。

《琉球王国の外交施設職名園写真・識名園地図・識名園案内》

識名園画像

琉球石灰岩の橋が素晴らしい識名園庭園写真

地図職名園交通アクセス地図Map and Access to Shikina Garden

 首里城から石畳道を2q程進むと、識名園があります。職名園は中国風の回遊式庭園で、琉球王朝時代の接待外交に使われていました。識名園には中国的な部分と日本的な部分が混在して、かつての琉球王朝の国際的な立場をうかがい知ることができます。職名園も、世界遺産に登録されています。

カンヒザクラ花画像

識名園に咲くカンヒザクラ花写真(撮影1月下旬)

 首里城から2q程の場所にある識名園は、琉球王朝の外交施設として使われた場所です。首里城から識名園へは、琉球古道の石畳道があります。首里城から識名園へは、約2q程(徒歩約30分)あります。識名園を花散歩していると、カンヒザクラの赤色の花が出迎えてくれました(撮影1月下旬)。

《座喜味城グスク写真・読谷村座喜味城グスク地図・喜味城グスク案内》

座喜味城本丸のアーチ状の門写真

座喜味城本丸のアーチ状の門写真

地図座喜味城交通アクセス地図Map and Access to Zakimi Castle

 座喜味城への入り口になる城門はサンゴの化石の入った、石灰岩でアーチが作られています。座喜味城は力学的にも合理的で、美しいフォルムをなしています。これらのアーチ状の門構造は、沖縄のグスクの中で最も古い構造のものであると言われています。

サンゴの石灰岩でできた座喜味城石垣写真

サンゴの石灰岩でできた座喜味城石垣写真

 読谷村の海岸から自転車で出て、ゆるやかな長い坂を、20分ほど汗をかきながら上りました。座喜味の丘の上に美しい、座喜味城がみえてきました。座喜味城は石垣だけしかありませんが、芝生の丘に美しく湾曲した城壁が見えます。

ハイビスカス花画像

座喜味城近くに咲くハイビスカスの花写真(撮影1月下旬)

 沖縄県中頭郡読谷村座喜味にある座喜味城グスクは世界遺産に登録された名城です。座喜味城グスクは1416年から1422年の間に名将、読谷山按治(あじ)護佐丸によって築城されました。座喜味城グスクの緩やかに曲線するサンゴ石灰岩でできた城壁は美しく、沖縄の自然と調和したその姿は、中城城(なかぐすく じょう)とともに世界的名城と称されています。座喜味城グスクを花散歩していると、美しいハイビスカスの花が出迎えてくれました。

 沖縄城グスク探訪を楽しんでもらえたでしょうか?沖縄の城グスクは石垣のカーブが美しく、自然と調和しているのが特徴です。残念ながら沖縄の城グスクは度重なる戦火で破壊され石垣を残すのみとなっています。沖縄の城グスクの建築物や周辺の施設などが残っていれば、どれほど素晴らしいものだったかと想像されます。いつか世界の貿易国家として繁栄した頃の、かつての琉球の城グスク(竜宮城?)を見てみたいものです。よろしかったらちゅら海水族館花散歩をご覧ください。

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