積丹半島の植物と自然

　今日は海と自然が美しい北海道積丹半島を探訪してみましょう。本州では高い山や高山帯でないと、見ることができない高山植物ですが、北海道積丹半島付近では標高０ｍに近い海岸線でも見ることができます。このあたりの気温が低いのが主な原因ですが、氷河時代の生き残りの植物が低地の植物に負けずにまだ生き残って分布しているのかもしれません。今日は北海道の道央に位置する、積丹半島付近でたくましく生きる植物と自然を紹介いたします。北海道積丹半島の自然を写真と地図で楽しみください。

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　積丹半島の西端にある神威岬は日本海に突き出していますが、夏場の日本海は穏やかです。積丹半島神威岬の先端まで徒歩２０分くらいの道のりですが、青い海と植物を楽しむことができます。エゾニュウの花が青い海に浮かんで見えます。エゾニュウは本州の高山帯で見られるミヤマシシウドの花に似ています。

　積丹半島神威岬の先端近くに、ハマナスの実ができていました。ハマナスの花もきれいですが、赤い実もきれいです。最近ではハマナスの実（ローズヒップ）のジャムも横浜などでは高級品として売られています。ハマナスの実は、青く美しい日本海を背景に輝いて見えました。神威岬の先には神威岩やメノコ岩などが見えます。

植物名	北海道の花　漢字　英語 Flower of Hokkaido
気候	亜寒帯、寒帯、高山
気温	－40℃～30℃
特性	気温差が大きく湿度は小さい
花期	春、初夏、夏、秋
花色	青色花　赤色花　白色花　黄色花　紫色花　オレンジ色花
特徴	花が大きく、花色が鮮やかなものが多い
観察地	函館、大沼、洞爺湖、ニセコ、富良野、大雪、網走、摩周湖、屈斜路湖、他
特徴	固有種の他、牧畜の牧草輸入のため帰化植物が多い、北アメリカ原産のものが多い
利用	食用、鑑賞用、庭園、生薬、薬草、医薬品、他
科名	キク科、マメ科、バラ科、ツツジ科、アヤメ科、他

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　積丹半島神威岬の切り立った崖にオオヨモギ（エゾヨモギ）が潮風に負けずに真直ぐに伸びていました。とても力強く見えました。ナデシコは弱弱しく見えますが、丈夫な花でどのような環境にも強いです。本州では高山植物のなかまのエゾフウロの花も咲いていました。

　積丹半島神威岬の先端付近にノブドウの実がなっていました。緑・青・紫と色が変化しています。実に含まれるアントシアニンが細胞内のpＨの変化によって変わるようです。（紫色の図鑑より）北海道はもうすっかり秋の色ですね。日本海の青く澄んだ海の色に感動です。

　積丹岬は積丹半島の北側の最先端です。積丹出岬町で下車して、冒険気分を味わえる狭いトンネルをぬけると、島武意海岸に出ます。島武意海岸に行くとツリガネニンジンの花が咲いていました。

　積丹半島の海岸に咲くハギの花やミヤマアキノキリンソウの花を見ると、もう北海道は秋の気配を感じます。北海道の夏は短いですが、その分自然は凝縮されたような美しさがあります。日本海の青い海の色と高山植物を同時に見ることができる、積丹半島の自然に感動します。

　積丹半島積丹岬の近くにハギの花が咲いていました。枝は短く強風にも負けない形態をしています。海岸に適応した形態に進化しているようです。海の中を覗くとコンブが見えます。コンブも植物でコンブを食べてウニも育ちます。私達もウニ丼をいただきましたが、コンブの森があってこそウニを食べられるのですね。ウニを食べるので嫌われ者のイトマキヒトデもいました。とってもきれいですね。ウニと同じ仲間で棘皮動物です。積丹半島の自然と味覚にも満足しまた。

　積丹半島の植物と自然を楽しんでもらえたでしょうか？積丹半島の植物と自然は海抜0mに近いにもかかわらず、高山植物に近い植物なども観察されます。北海道積丹半島の豊かな自然をこれからも楽しんで行けたら良いですね。よろしかったら、道央の火山、函館の色図鑑も眺めていってください。